大河オタク・松村邦洋が熱弁する「歴代ベスト5」 家康主人公作品が二つランクイン

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 NHK大河ドラマの第1作は1963年の「花の生涯」。今年の「どうする家康」まで60年、多くの名作・話題作を生み出してきた。その国民的ドラマのほぼ全てを見てきたのがタレントの松村邦洋(55)。「大河オタク」を自称するご本人が自身のベスト5を熱弁解説した。

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「どうする家康」、第1回見ました。面白かったですね。今後に期待が持てる内容で楽しみです。ただ……実は僕、年が明けてもまだ「鎌倉ロス」が続いているんです……。

〈と語るのは松村邦洋ご本人。お笑いタレントとして、テレビに欠かせない顔となって久しい松村だが、実は小学生以来、大河を見続けて40年超。好きが高じて一昨年、昨年と『「鎌倉殿の13人」を語る』『今度は「どうする家康」を語る』の2作の「大河本」を出版。自身のYouTubeチャンネルで登場人物のモノマネを連発する芸能界きっての「大河オタク」だ。大河放映60年の節目を機に、自らの大河史とベスト5を語ってもらった。〉

不動の1位は?

 僕が初めて大河を見たのは、1976年の「風と雲と虹と」です。小学校3年生の時ですね。主人公は平将門。加藤剛さん演じる将門が少ない兵で強大な敵を破る。小が大を食う、坂東(ばんどう)の荒武者に憧れましたよ。

 僕は山口県の田布施町という田舎の生まれです。家は農家で、兄弟3人と両親、おじいさんとおばあさんという大家族。テレビは1台しかありませんでしたから、チャンネル権はおじいさんにあります。そのおじいさんが日曜夜8時になると必ず大河を見るものだから、自然と僕も見るようになりましてね。野球を見たい親父は終わるとすぐに「阪神戦にしろ!」なんて言ってましたが、日曜夜はご飯を食べたらみんなで大河、というのが松村家のルーティンでした。

 それまでも民放の時代劇をよく見ていたんです。「正義が悪を倒す」式のものが多かったですね。「水戸黄門」も「大岡越前」も……。でも、大河を見るようになって、このドラマはそれだけじゃない。正義と悪だけでは語れない、人の世の現実を教えてくれている。小学生ながらそう思うようになり、どっぷりハマりました。後でお話ししますが、途中少し離れた時期がありましたけど、それを除いては全部リアルタイムで見続けています。DVDで見直している作品もたくさんありますから、もう何回見ているかわからないくらい。ですから、どの作品も好きですし、思い入れがあり、本当は順位をつけたくないんですけど……。

〈と言いつつ、ベスト5を教えてくれたのである。〉

 1位は……やっぱり「草燃える」ですね。他の雑誌でもベスト3とかベスト10を発表させてもらったことがあるんですが、その時々で順位は異なります。でも1位はいつもこの作品。それくらい好きですね。

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