「太陽光発電パネルで消防士の感電も」 小池都知事が推進する「義務化」の知られざるリスク
都庁職員からの恨み節
以前から杉山氏ら識者がそう指摘していたにもかかわらず、設置の義務化を強行したことになる。消防庁の文書にも同様のリスクについて注意を促したものもある。
都知事はどこまでこのリスクを真剣に受け止めているのか。この点、東京都側は過去、都内で太陽光パネルで消防士が感電したことはなく、消火時に対策を取れば安全だと主張しているが、膨大にパネルが増えたことを想定しているのか、また大災害時のことまで精緻にシミュレーションを行っているかは定かではない。
そして昨年都知事が上げたアドバルーンが太陽光発電パネルの義務化だとすれば、今年の第1弾は「現金給付」だろう。
新年早々、今度は「18歳までの子供に毎月5千円を給付する」と小池都知事はぶち上げた。
“前任者”の舛添要一氏から「目立つことをやらないといけないのでやっただけ」と皮肉られたが、子育て世代には歓迎する声も多い。
ただし、都庁職員からはこんな恨み節が聞こえてくる。
「知事は4日の新年のあいさつで突然、5千円給付案を発表しました。その直後、都庁の全部署に対しても“少子化対策の新規事業案を出せ”とのお達しが出たのです」
通達が御用始めの4日で、締め切りはなんと3連休を挟んだ10日。庁内は上を下への大騒ぎになったという。部下の寝耳に消防ホースで水をぶっかけた形だといえるだろう。