ロシア軍がウクライナに最新型戦車「T-14」を投入できない“恥ずかし過ぎる理由”

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 戦争だけでなく、経済の視点からも懸念があるという。T-14を最前線に投入すると、“戦後のロシア経済”に致命的なダメージを与える可能性があるというのだ。

「軍事産業はロシアの基幹産業の一つです。中でも戦車は、その商品価値が評価され、中東や中南米、アフリカ、東南アジアなどへの輸出実績を重ねてきました。ロシアはT-90を看板商品と位置づけ、セールスに注力してきたのです」(同・軍事ジャーナリスト)

 T-90を売るために、ロシアはプライドすら捨て去った。「他国の部品と交換してもOKです」という方針を明らかにしていたのだ。

「『もしロシア製の電装品が信用できないのなら、フランス製やイスラエル製の電装品と交換しても大丈夫』とPRしていたのです。そこまで譲歩して、1台でも売ろうと努力を重ねてきました。ところがウクライナ戦争でT-90の大敗が明らかになり、兵器マーケットでの商品価値が大暴落してしまったのです」(同・軍事ジャーナリスト)

 ウクライナ戦争に勝とうが負けようが、いつか必ず“戦後”は訪れる。ロシアは戦時体制をやめて、通常の経済活動を復活させなければならない。

「うかつにT-14をウクライナ戦争に投入し、T-90と同じように大敗したら、『大切な戦車だから輸出せず、自国防衛に充てる』と考えていたT-14ですら、マーケットでの価値は暴落します。T-90だけでなくT-14も商品価値がゼロになってしまうとなれば、もう売る兵器はなくなってしまいます。ロシアの軍事産業は壊滅の危機に瀕するでしょう。今後、ロシア軍はT-14を戦場に投入するか否か、世界の軍事関係者が注目しています」(同・軍事ジャーナリスト)

デイリー新潮編集部

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