「王将戦」第2局の見どころは? 羽生九段が“泥仕合”に持っていけるかどうかに注目
いかに“ドロ仕合”に持っていけるか
若き絶対王者が、羽生九段の前で慌てる姿を見てみたいとして、こうも言う。
「もちろん藤井王将は若さも実力も兼ね備えていますが、勝負事の世界ですから結果はどうなるか分からない。そのことは、棋界に長く生きてきた羽生さん自身が一番よく知っていると思いますが、とにかく良いものを見たいですね」
実際、第1局の終了後、藤井王将は羽生九段について以下のように語った。
「予想をしていない手を指されて(自分が)長考することが多くて、自分にはないものを持っていらっしゃる方だなあと」
はたして、今度こそ羽生の奇策は功を奏するか。再び神谷八段に伺うと、
「第1局で羽生先生は、公式戦ではあまり採られることのない戦法で藤井さんの意表を突こうとしたり、40手目の銀を前に出す3六銀など、相手をドロ沼に引きずり込もうとする積極策を採っていました。第2局では、いかに“ドロ仕合”に持っていけるか注目ですね」
ベテランの意地で“先手必勝”となるかどうか。
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