【100万回言えばよかった】黄色いダウンジャケットの男は霊視ができる?第1話で浮上した4つの謎

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謎の答えを推理する

 謎だらけの考察モノでもある。以下、不明点を挙げたい。

・直木の姿が見え、言葉も交わせる黄色いダウンジャケットを着た男は何者なのか?

 黄色いダウンジャケットの男(インパルス・板倉俊之[44])は第1話の前半と中盤の2度登場した。まず、直木の帰宅を彼の部屋で待っていた悠依が、あきらめて帰途に就いた時に出てきた。

 慌てて悠依を追った直木とダウンジャケットの男は路上でぶつかりそうになる。

「あっ、すいません」(直木)、「いいえ」(男)

 言葉が交わせた。男は悠依を追う直木の後ろ姿を見つめていた。

 2度目は直木と魚住が悠依の自宅を訪ねた後。この時点での悠依は直木の霊の存在を全く信用せず、その言葉を代弁した魚住をなじった。

 悠依と別れた2人は軽い口論となる。階段道でのことだった。

「伝え方、下手なんじゃないですか」(直木)、「じゃあ、どう言えば良かったんですか」(魚住)。

 そこへダウンジャケットの男が現れた。立ち止まって直木をしげしげと見つめた。やはり直木は疑問を持たず、魚住も気に留めなかった。

 この男は魚住と同じく、霊視が出来るらしい。男は直木のことが気になって仕方がないようだ。

・直木はいつ、どうして死んだのか?

 直木の死に1月12日に起きた「西山町女性絞殺事件」が関係しているのは間違いない。悠依の誕生日の前日に起きた事件である。

 殺害現場はマンションの1室。直木がそのマンションを訪ねたところを防犯カメラが捉えていた。直木はスマホと手提げの紙袋を持っていた。魚住は事件の捜査員の1人である。

 被害者は36歳の高原涼香(近藤千尋[33])。職業などは第1話では明かされなかった。直木と涼香に接点があったかどうかも分からない。直木は涼香の部屋を訪ねたわけではなく、違う部屋に出向くはずが、事件に巻き込まれたのかも知れない。

・なぜ、直木は死亡時の記憶がないのか。直木の遺体はどこにあるのか?

 一瞬のうちに殺されようが、死の直前までの記憶はあるはず。ところが、直木は何もおぼえていない。どういう死に方をしたのか。

 また、直木の遺体はどこへ消えたのだろう。涼香の遺体はあるのに。涼香殺しの犯人が直木の犯行に見せかけようとして遺体を隠したこともあり得る。直木の死を隠蔽し、生きていることにしようとしている可能性がある。

・直木はどうして家族のことを悠依に明かしたがらなかったのか?

 2年交際し、結婚も視野にある男女なら、自分の家族構成などを口にするのが自然。しかし、直木は避けた。それが「西山町女性絞殺事件」や直木の死に関係するのかも知れない。

 あくまで推理だが、殺された高原涼香は直木の肉親かそれに近い人物なのではないか。直木は悠依へのプロポーズを決意していたので、それを肉親らに報告に行っても不思議ではない。直木が持っていた手提げの紙袋の中身は手土産か――。

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