「大阪・警官発砲事件」 元暴力団組長は「警官は間違っていない」

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6代目山口組傘下の元組員

 しかし釈放からわずかの間に、窃盗事件の容疑者として指名手配されていたという。

 では、竹垣氏の見立てを聞いてみよう。

「石橋容疑者は、大阪に本部を置く2代目吉島組の組員でしたが、すでに組を抜けているようです。上部団体は、6代目山口組→3代目弘道会→3代目米川組になります。白色の結晶が覚せい剤扱いされているようですね。何らかの事情がなければ組織脱退に至ることはないので、その理由が薬物関連である可能性は否定できないと思います」

 警官の発砲が一部で物議を醸していることについてはどうか。往々にしてこういう場合「発砲は適切だったのか」といった批判が出やすいのだが……。

「クルマが盗難車で、それがあり得ないスピードで逃走し、静止を振り切ろうとした時点で“話が通じない相手”と警官が判断したのは合理的でしょう。それを放置すれば市民に被害が出ることは不可避。凶器にもなるクルマを運転しているだけに、絶命することを前提で発砲したとしても、通常の職務を遂行したとみなされると感じますがね」(同)

自暴自棄になっていたのか

 要するに、「警官の判断は間違ったものではなかった」との主張だ。

「警察発表を前提にすれば、末期がんの石橋容疑者は自暴自棄になっていたのかもしれませんね。もっとも、警官への殺人未遂容疑などで逮捕した後、末期がんと判明したから釈放したという経緯には納得できないところもあります。今回の件で、結果としてその判断は正しくなかったということにもなりますし。また、石橋容疑者が所属していた組織にとっても迷惑な事件でしょう。すでに関係ないのに、“あいつが在籍した組だ”と指摘されるわけですから」(同)

 たしかに容疑者の行動を見れば、常軌を逸しているとしか言いようがない。今回の暴走で警官や一般市民の生命が犠牲になっていた可能性は否定できない点を見過ごしてはならないだろう。

デイリー新潮編集部

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