無印良品、“営業利益5割減”の衝撃… ライバル台頭で迫られるブランドイメージ転換

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渡辺氏が考える無印良品の武器は…

 無印良品の今後の鍵となりそうなのは「無印良品板橋南町22」でも取り扱いが豊富な「食」だと渡辺氏は指摘する。同店の2階には無印おなじみのレトルト食品や菓子がずらりと並ぶほか、アイススタンドとブレンドティー工房、食材量り売りのスペースが大きく展開されている。

「無印の食ジャンルは、種類が豊富かつユニークなものが多い。たとえばレトルトカレーは60種類もラインナップがあって、ビーフカレーから『コザンブ』なんて聞いたことのないようなカレーがあります。これをわざわざ買って帰って家で食べようとはならない人でも、店内で食べられるとしたらどうでしょう。軽減税率の問題はさておき、冷凍食品も含めた豊富な食品ラインナップを店内で楽しめるようにし、それを集客の柱にしてはどうかと感じました。食堂併設のイケアやニトリのファミレス形態(※ニトリダイニング)の先行例はありますが、食では無印良品に一日の長があるように思います。『板橋南町22』ではイートスペースもありますが、現状、きちんとした食事として用意されているのは店舗限定のてりやきバーガー(780円)だけですから、活かせないものでしょうか」

 大型家具や食品などが対象となった1月13日につづき、2月3日には生活雑貨の値上げも予定されている無印良品。日本を代表する小売ブランドの今後はいかに。

渡辺広明(わたなべ・ひろあき)
流通アナリスト。コンビニジャーナリスト。1967年静岡県浜松市生まれ。株式会社ローソンに22年間勤務し、店長、スーパーバイザー、バイヤーなどを経験。現在は商品開発・営業・マーケティング・顧問・コンサル業務など幅広く活動中。フジテレビ『FNN Live News α』レギュラーコメンテーター、TOKYO FM『馬渕・渡辺の#ビジトピ』パーソナリティ。近著に『ニッポン経済の問題を消費者目線で考えてみた』(馬渕磨理子氏と共著、フォレスト出版)がある。

デイリー新潮編集部

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