北島康介の実家精肉店が今月末閉店へ 伯父は「康介は『やれば』と言ってくれたけど現実は厳しい」

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「1日何十万円か売れてくれればよかったんだけど……」

 もともと閉店を決意したのは、ご多分に漏れずコロナ禍が理由だったとして、保男さんはこうも嘆く。

「卸先は一昨年まで100軒くらいあったけど、コロナでバンバン得意先がなくなり、今はラーメン屋さんとか10軒くらいしか残ってなくてね。一番大きかったのは、東急系の百貨店でいろいろな肉を売ってもらっていたんだけど、大幅に減ってしまった。大口の得意先が健在なら、店はまだ続いていたと思う。跡継ぎ候補がいなかったわけじゃないんだけど、小売りしか道がないとなれば、将来を考えると正直しんどい。せめて1日に何十万円か売れてくれればよかったんだけど……」

 よもや跡継ぎ候補には、やはり“あの男”が浮上していたのか。

「たまに康介も店に来るけど、弟の子だからね。本人は“(店を)やれば”って言ってはくれたけどね。そりゃ続けられればやるけど、現実は厳しいよ」

 当の北島も“なんも言えねぇ”ということか。個人事務所に取材を申し込むと、担当者が代わりに答えて、

「北島本人はお話することはできないとのことでした。大変恐縮ですが、このようなお話をいただき、本人は感謝しておりました」

 メダリストを育てた味を口にできる時間は、あとわずかしか残されていない。

週刊新潮 2023年1月19日号掲載

ワイド特集「寒の入りに泣く人笑う人」より

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