「中井貴一」特別インタビュー 素晴らしい後輩たちとのセッション

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演じている時が一番自由

 そんな中で自分自身に課しているもの、それはとにかく、あきらめないこと。年を取ってくると、自分の限界を決めてしまいがちですが、それを決めないことが大切だと思っています。

 実は最近、芝居をしている時間だけが、僕にとっては自由な時間、解放されてる時間なんだと思うようになりました。生身の人間って、やっぱりどこか普段の生活でも装っているし、本心は隠しているところもあります。でも芝居をしている時って役の本心を何のてらいもなく、表現できる。役を背負っている時は一番感情が自由になっている感覚があるんです。それがどんなにつまずいてもここまで仕事を続けてこられた理由なのかもしれません。今後もできる限り、素晴らしい後輩たちと一緒にセッションしていけたらいいなと願っています。

中井貴一(なかいきいち)
1961年9月18日生まれ、東京都出身。近年の出演作に、映画「大河への道」(2022)など。最新映画「嘘八百 なにわ夢の陣」が2023年1月6日(金)公開。ドラマ「ザ・トラベルナース」DVDが3月31日発売。

週刊新潮 2023年1月5・12日号掲載

特別インタビュー「中井貴一 『素晴らしい後輩達とのセッション』」より

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