乱れた腸内細菌がお風呂で家族に伝播! 健康長寿につながるビフィズス菌の摂取、活用法

ドクター新潮 ライフ

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長寿との関わりも

〈ビフィズス菌には、「整腸作用」「免疫力の強化」「アレルギー症状の緩和」など、さまざまな効能が知られているが、長寿との関わりも明らかになりつつある。〉

 病気にかかった人の腸内を調べると、「ビフィズス菌が少なくなっている」、またはビフィズス菌などが産生する「酢酸が少なくなっている」と指摘する研究結果があります。また、病気の人にビフィズス菌を投与すると疾患を予防したり、症状が緩和するという報告もあります。

 国内外の研究では、長寿の人は、腸内細菌の中でもビフィズス菌や酪酸産生菌の割合が高い傾向にあることが報告されています。人の寿命が異なる原因の一つが、もしかしたら加齢に伴うビフィズス菌の減少度合いという可能性もあるかもしれません。

脳と腸が相互に情報を伝達

 ストレスを感じるとお腹が痛くなるように、人の脳は腸に信号を送っていると昔からいわれていましたが、今は一方向ではなく、脳と腸は互いに情報を伝達し合っていると考えられています。この脳腸相関の研究は、九州大学の須藤信行教授が20年以上前から取り組まれており、腸内細菌との関係もより注目されるようになりました。

 私たちは腸内細菌の研究を通じて、ビフィズス菌が認知機能の改善に影響する可能性について調べています。

 アルツハイマー型認知症は、アミロイドベータというタンパク質が脳内に蓄積して炎症を起こし、脳細胞が死んでしまうことで起こると考えられています。我々の研究からは、特殊なビフィズス菌がその炎症を抑える作用を持っていることが示唆されています。

 そのビフィズス菌でヒト臨床試験を実施すると、加齢により低下する認知機能(即時記憶等)を維持する働きがあることが分かり、現在、そのビフィズス菌を機能性関与成分(認知機能維持を助ける成分)として配合した機能性表示食品を弊社から販売しています。

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