方針転換の黒田総裁、生涯賃金は12億円超? キャッシュで億ションを購入

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億ションをキャッシュで購入

 それを裏付けるかのように、総裁在任中の15年に世田谷区内の億ションをキャッシュで購入している。

「高級住宅街にあり、中古とはいえ1億円以上はする。黒田さんはそのマンションに住む前は都内の別のタワーマンションに住んでおり、そちらも家賃20万円以上の高級賃貸でした。13年には、都内に息子とともに30坪ほどの土地を購入し、一軒家を建てています」(同)

 だからといって庶民の気持ちが分からないとは言わないが、今回の決定で庶民生活に悪影響が及ぶことは否めない。

「今回、長期金利の変動幅を広げながら、国債の購入は増やし、金融緩和は続けるとしています。しかし、次期総裁次第では短期金利を上げていく可能性も全くないとはいえないでしょう」(永濱氏)

 経済アナリストの森永卓郎氏が指摘する。

「そうなれば景気は失速する上、企業業績の悪化で就職や転職が難しくなる時代がくるでしょう。住宅ローンは短期金利が上がれば変動金利が上がります。変動金利が1%上がれば、3千万円借り入れの場合、毎月約7万6千円の返済額から、1万7千円ほども上がることになります」

 これとて住宅ローンを契約していない黒田氏には対岸の火事でしかなかろう。

「学食で皆と食べるのが楽しい」

 いずれにせよ、任期満了まで約3カ月の黒田日銀に終焉(しゅうえん)が近づいている。先の実姉が現在の黒田氏の胸中を代弁する。

「長期金利を上げただけでは利上げでないというのが本人の言い分です。ただ、自分ひとりで決めたことではないですし、実は大学の先生をやりたいんです。昔、一橋大学で教授をやっていたでしょ。“学生と一緒に勉強して、学食で皆と食べるのが楽しい”と言っていました。そういうタイプなんですよ」

 確かに、株価は回復し、一部の投資家と企業は潤ったかもしれない。しかし、約10年にも及ぶ異次元の金融緩和は日本経済に深い霧をもたらした。その霧が晴れた先にどんな景色が現れるのか、学究肌の秀才でも見通すことはできまい。

週刊新潮 2023年1月5・12日号掲載

特集「『安いニッポン』を招いた『黒田総裁』の億ション金満生活」より

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