荻野目洋子が語る昆虫愛 夢は「新種発見」
最も苦労した昆虫は?
だが、自然相手だと全てがシナリオ通りにはいかないとして、彼女はこう話す。
「撮影時間が足りず、メスが捕れてもオスが見つからない。そういった光景も放送で流すことにしています。捕れなかった悔しさがあるからこそ、捕れた時の喜びは大きい。やっぱり相手は生き物でゲームとは違う。そういったリアルな場面も伝えていきたいのです」
最も苦労したのがカマキリの捕獲だったそうだ。
「1時間くらい歩き回っても、葉っぱと同じ色なので探すのが難しかった。緑が生い茂る中で繊細な虫を探すとなると、目を凝らさないと見つかりません。デジタル生活に慣れると、目もぼやけてしまっている。たまには自然の中に身を置くことが人間って大事なんだと痛感しました。実はカマキリが苦手だったので、最初に台本を見た時は“ついに来たか……”と身構えましたけど、実際に捕れるとうれしくて、やっぱり手でつかんでみようと。一度、指を挟まれて結構痛かったですが、全然へっちゃらです」
新種発見の夢
すっかりたくましくなった彼女には、大いなる夢があるとして、こう続ける。
「専門家の方から、昆虫の新種を確定するにはいくつも難関があり、一筋縄ではいかないとお聞きしました。子供の頃は、自分で発見すれば“オギノメムシ”みたいに名前がつけられると思っていたんですが、実際は振り分け方がいろいろあって簡単には決められない。そうした現実を知った時はガッカリしましたが、いつかは発見してみたいです」
セカンドステージの幕は、まだまだ下りそうにない。