荻野目洋子が語る昆虫愛 夢は「新種発見」
80年代のヒット曲「ダンシング・ヒーロー」で一世を風靡したトップアイドルが、マイクを虫捕り網に持ち替えて立つ舞台は日本の里山である。ダンスミュージックの先駆者が、冠番組を持つほどにまで突き動かされた“虫の魅力”を語る。
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ピンク色のつなぎを着て原っぱに飛び込んだかと思えば、バッタやオオカマキリを捕獲し臆することなく手で一つかみ。体当たりのロケが続く新番組で、MCを務めるのが荻野目洋子である。
“カマキリ先生”こと香川照之の独壇場だった虫好き芸能人による昆虫番組。その牙城を崩したのが、2022年9月からJ:COMのコミュニティーチャンネル「J:テレ」で始まった「荻野目洋子の虫はともだち」だ。
彼女と昆虫写真家の森上信夫氏が各地へ足を運び、地元の親子と虫捕りに精を出しては生態を観察する。その2年前にNHK「みんなのうた」で自ら作詞作曲した「虫のつぶやき」を発表し、虫好きを公言してはばからない彼女にとって、待望の冠番組なんだとか。
昆虫熱が再燃
「番組が始まり“虫好きだったの?”と驚かれますが、急に言い始めたわけではなく、古くから応援してくださっている方には、“ようやくこの時が来たか”と受け止めていただいています」
とは、当の荻野目ご本人。子育てを終えて趣味の時間を持とうとしたところ、昆虫愛が再燃したそうだ。
「子供の頃から埼玉や千葉の田園地帯で育ち、虫には興味があったのですが、15歳でデビューして仕事が忙しくなり、しばらく遠ざかっていたんです。番組では素の自分をさらけ出せてすごく楽しい。最初のロケは真夏の鳥取でしたが、つなぎの作業着の中は汗だくになって、日焼け止めをいくら手などに塗っても、日差しが強くて焼けてしまう。化粧も当然崩れますが、そこはメイクさんにお任せし、私は虫捕りに没頭させてもらっています」
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