「ケチもスケベもけんかっ早いのも全部上島さん」 肥後リーダーが明かす、“人間臭すぎる”上島竜兵さん伝説
人間の業
上島さんは兵庫県出身。高校卒業後、上京して俳優養成所に入り、ジモンに出会う。それを機にお笑いの道に入り、長年活躍してきたのは周知の通りだ。「リアクション芸」が売り物だったが、素顔はどうだったのか。
「人間の業の塊ですよ。優しさも清さもあるけれど、汚いところもあって、ケチでスケベ。バカでアホで、普通の人ってそういうの隠すじゃないですか。でも彼はそれをさらけ出す。そのすごさですよね」
とりわけそのケチっぷりは、見ていて気持ちが良いくらいだったという。
「二人で飲みに行くでしょ。安い居酒屋で角ハイボールとか頼んでね。しばらくすると上島さんがそわそわし出す。カバンから財布を取り出してのぞいて“はあ”とため息をついたり。“リーダー、今日支払いいい?”“あっいいよ全然”“今月ちょっと無いんだよね”“ああ別にいいよ”“じゃあリーダーが払うんでいいんだな”“いいよいいよ、俺払うよ”。すると“よし! 楽しく飲もう”と言って、白州とか1杯千円以上もするハイボールにチェンジするんです。その間にも財布を出してうなだれる演技を3~4回繰り返す。そういうフリがあるから、ふざけんなと思いつつ、かわいいな、面白いなこの人ってなっちゃうんですよね。そこが愛されるところですね」
ブチ切れた上島さんに寺門ジモンが…
時にはけんかをすることも。
「ドッキリを仕掛けたことがあったんです。“今度、トレンディードラマの主演に決まりましたね”と。でも乗ってくるかと思ったらさらっと流してきた。そんなもんかなと思って忘れていたら、半年くらい経った頃にマネージャーに“あの話どうなりました?”と聞いたらしい。で、うそがバレて楽屋で俺の胸倉をつかんで、“何やってもいいけど、俺の心をもてあそぶな!”と叫んだんです。とにかく“すいませんでした!”と謝ったんだけど、“何だ、その謝り方は”と今度は殴りかかってきた。そしたらジモンさんが“竜兵、手出したらグループ終わりだぞ!”と言って上島さんをぶん殴った」
舞台裏でもまるでコント。これが全身芸人といわれるゆえんなのだろう。
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