3歳長女に熱湯で再び逮捕の25歳母親 4年前に明かされた長男の“悲痛な叫び”と長女の“深刻な重症度”
治療よりパチスロ
男性は長男と共に、橋本容疑者ら4人が暮らすアパートに向かい、部屋の中に入ろうとした。ところが、長男が渋ったという。
そこで男性は警察に連絡を取った。駆け付けた署員が部屋の中に入ると、そこには異様な光景が広がっていた。
「長女は背中から腰にかけて食品用のラップが巻かれ、布団に横たえられていたのです。意識がもうろうとしていたといいますが、大やけどを負いながら何の治療も受けさせてもらえなかったのですから当然でしょう」(同・記者)
後に開かれた公判で、どれほど重傷のやけどだったか検察が明らかにしている。それによると、《真皮に達する「2度」のやけどが全身の8・5%、皮下組織まで達する「3度」のやけどが14%》だったという(註1)。
これほどの大やけどとなると、複数回の皮膚移植が必要だ。しかも、治療も受けさせてもらえず放置されていたため、ブドウ球菌敗血症を発症していた。そのままの状態が続いていれば、死亡していたのは間違いない。
「長女が大やけどを負ったのは3月1日と見られています。同居していた男性が『病院に連れて行ったほうがいい』と提案し、橋本容疑者も必要性は認識していたことが、警察や検察の捜査で分かっています。しかし、彼女はパチンコ店に行きたいという気持ちが抑えきれず、加えて治療費の負担が嫌になり、インターネットで治療法を検索しました」(同・記者)
草加市の注意喚起
ネットで調べた治療法に従い、橋本容疑者は長女の身体にワセリンを塗り、脱脂綿を貼るなどした後、上半身をラップでくるんだ。
「形ばかりの治療が終わると、橋本容疑者は男性と共に外出、パチンコ店でパチスロに興じたのです。長女を放置したまま3月4日までパチンコ店に通い続けました。もし長男が近所の男性に助けを求めなければ、ずっと長女を放置していたでしょう」(同・記者)
署員が部屋に踏み込み長女を保護した時も、橋本容疑者と同居男性はパチスロに興じていた。帰宅したのは午後9時だったという。
「神奈川県警は、橋本容疑者と同居男性を保護責任者遺棄の容疑で逮捕しました。2人は容疑を認め、長女と長男を放置してパチンコ店に通っていたことも供述しました。あまりにひどい犯行内容に、報道各社は全国ニュースとして報じました。特に民放キー局は、夕方のニュースなどは主婦層が視聴することもあり、力を入れたのです」(同・記者)
事件の前年にあたる18年5月、橋本容疑者は2人の子供と共に埼玉県草加市から横浜市鶴見区に転居した。
「草加市は橋本容疑者に特別な注意を払っていたようです。彼女が転居した際、横浜市に『子供を連れて転々としている。見守ってほしい』と要請していたことも分かっています(註2)」(同・記者)
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