整形に1000万円 田中聖被告の“元カノ”が語るセクシー女優という仕事「後悔なんてない。自分で選んだ道ですから」
有名になって見返したかった
「飯島愛さんみたいな例もあるし、思い切ってやり方を変えてみようと思ったんです。マクラまでして“ヤラレ損”しているんだったら、いっそ体を武器にしてのし上がってやろうって。意を決して母親に打ち明けると、『人生は一度きり。そんなに勝負したいなら思い切りやってみなさい』と賛成してくれました」
初めての撮影日。現場ではメイク、照明、マネージャーなど数人のスタッフに囲まれてお姫様のような扱いだった。相手を務めた男優は、後に有名ブロガーのはあちゅうさんと結婚して話題になったしみけん。緊張する霜月さんを優しくリードしてくれた。
たった1日の撮影で得た報酬は数十万円。手にしたこともない大金だった。だが、代わりに失ったものも大きかった。交際していた彼氏からは別れを切り出され、結婚していた姉からは離婚騒ぎになったと家族会議で謝罪させられた。友人から聞こえてくるのは「とうとうセクシー女優まで堕ちた」という陰口。そんな雑音を聞くたび、「絶対に有名になって見返してやる」と心に誓った。
当時、彼女が書いていたブログがある。〈今日から東京入り~。お昼すぎに東京ついて、寮にきてマッタリしてました〉〈コンビニいったんゃけど。こんなん見つけた。あたしのシュークリームぅ~?〉。こんな調子に身の回りで起きた些細なことなどを毎日のように発信していた。
「一人でもファンを獲得しようと必死だったんですよね」
マカオまで“出稼ぎ”に
だが、思い描いていたほど甘い世界ではなかった。新人のお姫さま扱いもすぐに終わり、やがて、現場では厳しい監督から怒鳴られるように。仕事も波があって、いつも順調に入ってくるわけではない。毎日のように新人がデビューするこの業界では、同じ女優が同じような演技をしていても飽きられてしまうのだ。仕事が減った分は風俗で穴を埋めた。マカオまで出稼ぎに行ったこともある。
もっと自分に自身が持てるようになりたいと考え、整形手術にも大金をつぎ込み続けた。鼻、二重手術、豊胸……。稼いだ金を投資し続けてきたら1000万円を超えていた。
「よほどのトップに上り詰めない限り、黙っていたって仕事は回ってきません。私、12年間で3回も事務所も変え、そのたびに『あれもこれもやれます』と必死で売り込んできました。最近はハード系も解禁したんですが、一回の撮影で体がボロボロになり、喉が切れて出血することも……。精神面も崩します。でも、そんなしんどい思いをしてまで仕事をするのもお金のため。自分の意思でやっているということです」
気づいたら12年。ベテランの域に達してきて、現場で怒鳴られるようなことはなくなった。それでも不安は尽きず、自分の作品を見返したりする努力を欠かさない。
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