レッドソックス「吉田正尚」のWBC参加を明言した栗山監督 メジャー通は「通常ならあり得ません」

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 1月5日、日本ハム新球場「エスコンフィールド北海道」(北広島市)の竣工式に出席した日本代表の栗山英樹監督は、3月に行われるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)にレッドソックスの吉田正尚外野手(29)が出場すると明言した。メジャー1年目の日本人選手がWBCに参加するのは極めて異例だ。

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 WBC日本代表に参加が内定しているメジャー選手は大谷翔平(エンゼルス)、ダルビッシュ有(パドレス)、鈴木誠也(カブス)、そして吉田の計4人。

 栗山監督は、「野手は途中(アメリカでの準決勝)からの参加はない」と言及しているため、吉田は東京ドームで行われる1次リーグからの参加となる。

松坂で痛い経験

「メジャー1年目の吉田にとって3月は最も大事な時期です。WBCへの参加は、通常なら考えられないことです」

 と解説するのは、メジャー評論家の友成那智氏。

 そもそも、メジャーと日本のプロ野球では、ボールも異なる。メジャーに慣れるために3月に行われるオープン戦に参加した方が良いとの声もある。

「その点で、レッドソックスの監督やコーチは頭を悩ませていると思いますよ。メジャーのボールは日本より重いし、縫い目が浅いので滑りやすい。それに慣れるためには、オープン戦で20試合、50打席以上は出場するべきです」

 守備にも不安があるという。

「吉田は、レフトを任されると言われていますが、正式に決まったわけではありません。監督やコーチは、本来ならオープン戦を通じて吉田をどこで守らせるか判断するはずです。守備の連係もあるので、移籍1年目は、まずはオープン戦への参加を最優先に考えるべきだと思いますが。WBCで疲れ果て、何の準備もせずにいきなりメジャーの開幕を迎えたら、本来出せる力も出せなくなるのでは」

 レッドソックスは、2009年のWBCに参加した松坂大輔で苦い経験をしている。

「松坂の例があるのに、本当に吉田のWBC参加を許可したのでしょうか。松坂は、2007年からレッドソックスに移籍し、その年は15勝、08年は18勝をマークしました。ところがWBCに参加したために右肩を痛め、09年は4勝しかできませんでした。それ以降、メジャーでも日本でも、2桁勝利を一度も挙げることができませんでした」

 吉田は野手だから、レッドソックスは参加を許すのだろうか。

「野手でも故障のリスクはあります。2009年のWBCに参加したイチローは、原辰徳監督がずっと1番で使い続けたため、極度の疲労によって体調を崩し、出血性の胃潰瘍になりました。自身初となる故障者リストに入ってしまったのです。吉田は、2021年の東京五輪で日本を優勝に導くなど、国際試合に強い。ただ、WBCでハッスルし過ぎて、怪我をするのではないか心配です」

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