「ドッキリ番組」で芸人はどこまで内容を知らされているのか?
芸人はどこまで何を知っているのか?
「もちろん、仕掛けをスキップするのもドッキリの一種なんですが、長谷川さんが天を仰ぎつつ『独立を考えた方がいいのかな』と冗談でこぼしている場面を見て、思い出したことがありました。事務所と仕掛けられる側との関係です。以前、『ドッキリを仕掛けられる芸人はどこまで何を知っているのか』に興味を持って、色んな芸人さんに聞いたことがあったんです。それぞれに反応が違って面白かったですね。ドッキリに限らずですが仕掛けられた後のリアクションが何より重要。そのため判断の分かれ目は、いいリアクションを自分が取れるかどうかのようです」(同)
どういうことなのか?
「ある芸人さんは、ドッキリだと知ってしまうとリアクションがどうしても取って付けたような“棒対応”になってしまうので、できるだけ言わないで欲しいと言っていましたね。また別の芸人さんは、あらかじめ準備できるところはしておきたいから何でも教えて欲しいとマネージャーに伝えていると話していました」(同)
ビリビリがないことを事前に?
他方、その「中間」を求める芸人もいるようで、
「ドッキリ番組であることは教えて欲しいが、反射神経で対応したいから中身について全部は言わないでもらいたい、という考えだと言う芸人さんもいましたね。それはそれで、芸人魂を感じさせるひとことだなぁと思ったものです。今回の特番については大仕掛けということもありますし、何度も似たような形で呼んでいる人たちのリアクションを競技のように鑑賞するという趣向ですから、ドッキリ番組であることは事前に伝えていたと思います。ただ、そこから先はそれぞれ対応が違っていたことでしょう」(同)
虚実皮膜と言うと大仰だが、ドッキリをエンタメとして昇華させるべく、テレビ局側、芸人、そしてマネージャーも含めたそれぞれの駆け引きが水面下で進んできたということになるだろうか。