「両親は創価学会に数千万円寄付した」 宗教2世・長井秀和が告発「100万円の壺なんて安すぎて学会員にはピンとこない」【スクープその後】
仲間から呪詛の言葉を投げつけられる
一方、わざわざ“辞める”などと言わでものことを言えば、それまでの仲間からこれでもかというほど呪詛の言葉を投げつけられる。「仏敵」と呼ばれるくらいならまだましで、“第六天の魔王に食い破られた愚かで無様な姿”とか“自分だけでなく子どもも孫も末代に至るまで不幸が起きる”とか“頭破作七分(ずはさしちぶん)の仏罰が下る”とか……。頭破作七分の仏罰とは、脳みそが散り散りになって精神的におかしくなってしまう、くらいの意味です。もちろん、私も言われたことがあります。
こんな非科学的で迷信じみた言葉を気にするなと思われるかもしれませんが、なまじ信心が残っていたりするとこれが耐えられない。私のような不真面目な信徒でも、やはり家族のことを持ち出されると、気が滅入りそうになったものです。
このように学会は、組織が自ら手を下さずとも信者同士の間でアメとムチが見事に機能するようにプログラミングされている。熱心に信仰する信者がいる一方で、辞めたくても辞められない人たちがいるのもまた事実なのです。
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(以上、「週刊新潮」2022年11月24号再掲)
救済法は、宗教団体が「霊感」を用いて不安をあおるなど、個人を困惑させて寄付を働きかけることを禁止。野党は「マインドコントロール」下の寄付規制を主張したが、与党は、人の内心に関わる問題であることなどを理由に、団体側が個人の自由意思を抑圧しないなどとする「配慮義務」の規定を設けるにとどまった。
違反した場合は刑事罰を科すとするものの、法律の“実効性”について、懸念の声が上がっている。今こそ、家族の献金に苦しんできた人や、元信者の声に耳を傾けるべきではないだろうか。
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