「デコトラ」はこんなにゴージャスで美しい! 魅了された写真家、15年の集大成
デコトラは日本発祥
デコトラとは「デコレーショントラック」(和製英語)の略語で、その名の通り、特殊な装飾部品や塗装で“デコられた”トラックのことで、日本が発祥だ。1970~80年代の爆発的なブームが去ったあと、今は街中で見かけることは少なくなったが、個人事業主が所有するデコトラは今も健在だという。
***
昨年末の大みそかにも、全国各地のデコトラが数多く集結するカウントダウン・イベントが開催されたほど、今も熱烈なファンが存在するデコトラの世界。
そんな異形のトラックにとことん魅了されたのが、雑誌や広告などの第一線で活躍しているフォトグラファーの秦淳司(はたじゅんじ)氏である。
路上に降り立った宇宙船のよう
写真を撮るようになったのは、15年ほど前、ファッション写真の撮影の背景にデコトラを“小道具”として置いた時に、
「その雄姿を目にして電流が走った」(秦氏)
のがきっかけだそう。
以来、デコトラをカメラに収めることが自身のライフワークになったという。
そんな秦氏が撮影する写真は、いつも夜が舞台だ。
闇に輝くデコトラは、まるで路上に降り立った宇宙船のようで、思わず目を奪われる。
スタイリッシュなその写真表現が、昭和という元気な時代を見事に映し出していて、興味は尽きない。
[1/2ページ]