「10増10減」で東京が熱い 新7区を狙う丸川珠代、新14区でなぜか公認されない松島みどりの特殊事情
元ミス日本も参戦
「参議院議員で入閣が2回というのは、これ以上の出世は見込めないことを意味します。ベテランの参議員なら引退を模索するところでしょうが、彼女はまだ51歳。政治家としてはまだまだやれる年齢です。内閣や自民党の屋台骨を支えるような大物議員になるためには、衆議院に鞍替えするしかないと考えたのでしょう」(同・国会議員)
ここで2人目の女性が登場する。元衆議院議員の松野頼久氏(62)の次女、松野未佳氏(27)も新7区からの出馬を希望しているという。
ちなみにデイリー新潮は2021年10月、「『元ミス日本』松野未佳氏が自民から出馬 娘の決断を受け入れた父・頼久氏が抱える“離婚訴訟”」の記事を配信した。
「松野さんは2020年、当時の自民党幹事長・二階俊博氏(83)と面談し、記者団に『自民党から出馬したいとご相談させてもらった』と発言して話題を呼びました。その後、自民党の東京都連に所属し、昨年10月の衆院選に比例東京ブロックから出馬しましたが落選しました。今は“浪人中”の彼女も、新7区からの出馬を希望しています」(同・国会議員)
パンドラの箱
こうして新7区の動きが注目されているわけだが、自民党内で関心が高いのは新14区のほうだという。
新14区は墨田区と江戸川区の一部。旧16区と旧17区から江戸川区の一部が加わり、旧14区の台東区は新2区に、荒川区は新29区に、それぞれ移った。
旧14区の現職は松島みどり氏(66)だ。法務相を務めた経験があり、当選7回のうち2012年以降は選挙区で連続4回の当選。次点の候補は、いずれも比例復活が果たせなかった。
「自民党は新14区の党員などを対象にアンケート調査を行いました。これまで松島さんに投票してきた墨田区では、『今までどおり地元のために働いてくれるのなら、松島さんで大丈夫』という意見が大勢を占めました。ところが移ってくる江戸川区では、『松島さんとは一緒にやれない』との結果だったのです。これで自民党の東京都連は大騒ぎになりました」(同・国会議員)
新14区の選挙事情に詳しい関係者は、「江戸川がノーを突きつけたおかげで、墨田でも“パンドラの箱”が開いてしまいました」と言う。
「アンケートを行う前は“松島擁護派”も少なくなくありませんでした。実際、墨田は条件付きとはいえ、松島さんでOKという結果でした。ところが江戸川の結果が伝わると、墨田でも急速に“松島やめて派”が勢いを伸ばしてしまったのです。これまで松島さんに感じていた不満が、一気に爆発したようです」
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