2023年のヤクザ界は激動の1年を経てどうなるか? 6代目山口組の危惧と問題

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意気軒高な井上組長

「神戸山口組は織田代表許すまじということで、2017年9月にヒットマンを放ちました。その結果、織田代表のボディガード役が射殺されましたねそういった経緯があるため、神戸山口組と絆會との関係修復は不可能だというのがもっぱらの見方でしたが、今年のボディガードの命日供養に、神戸山口組の最高幹部も弔問に訪れました」(同)

 自身が狙われ、ボディガードを亡くした織田代表にとっては、この最高幹部らの弔問が今後のために最低限必要な儀式だった。しかし、この“セレモニー”が井上組長の逆鱗に触れ、結果として、3社連合の中核を担った神戸山口組の入江副組長が脱退することになったわけだ。

「6代目側はこれまで同様かそれ以上に、抗争終結のために”あの手この手”を繰り出していくでしょう。一方で井上組長は依然として”最後の1人になっても降参しない”と意気軒高の様子。そこまで追い詰めるのは6代目側にとっても、なかなかハードルが高いことだと思います」(同)

特定危険指定への危惧

 6代目側が神戸側の幹部を襲撃し続ければ警察も黙っていない。ETCパーソナルカードを巡る詐欺事件として高山若頭・竹内照明若頭補佐のドライバーらが逮捕されたのは、その最たる例だとされている。

「事件としては不起訴になりましたが、まさに見せしめのような事件でした。6代目側としても抗争状態を一刻も早く終結させたいという名目はあるものの、その流れの中で襲撃が繰り返されるなら、警察当局から『特定危険指定』され、工藤會並みの締め付けが待っている可能性があります」(同)

 差し当たって、本部である篠原本家では行事が執り行えず、本部機能は分散されている。特定危険指定されると、そのあたりの解消も水泡に帰すことになる。

 他方、2023年には別の問題も注目が増すという。

「2023年1月で6代目の司忍組長は81歳になります。これまでもそうでしたが、さらに後継者問題がクローズアップされることでしょう」(同)

 我慢比べ、という言葉が似合いそうな1年となりそうだ。

デイリー新潮編集部

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