ナミビアで逮捕された30代日本人フリーターがやった情けないこと 元公安警察官の証言

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2日間で15人

 男性は大阪生まれのフリーターだった。バックパッカーでナミビアに入国したという。

「なぜナミビアであんなことをやったのか、問いただしました。彼が言うには、ナミビアはドイツの植民地だったので、その時代の教会が残っていて街は綺麗だし、治安もそんなに悪くない。南アフリカだと、女の子に声をかけると、逆に自分の身に危険が迫る恐れがあるというのです。よくナミビアのことを調べていました」

 2日間で15人ほどの女性をホテルに連れ込んだという。

「お金がないので、長期間の滞在は無理でした。女性一人を撮影するのに1000円もかからなかったそうです。女の子をホテルに連れ込むと、シャワーを浴びさせ、それから撮影していた。撮影中、女の子の体を触ったりしたそうですが、本番行為はなかったといいます。ナミビアではHIVが蔓延し、2019年のHIV感染者は約21万人で、感染率は12.7%にも達しています。性行為を行うのは命がけです」

 なぜ男性は逮捕されたのか。

「何人もの女の子をホテルに連れ込むので、不審に思ったホテルの従業員が警察に通報したのです。撮影中に警察に踏み込まれて現行犯逮捕されたといいます。アダルトビデオは日本で販売するつもりだったそうですが、すべて警察に没収されたそうです」

 日本で同様のことをしたらどうなる。

「女性が成人で撮影の同意があれば罪に問えませんが、アダルトビデオをモザイクなしに販売すれば公然わいせつ物頒布罪になります。同意がなく、半ば脅したり強制したりして撮影すれば強制わいせつ罪。女の子が未成年であれば、少年法や児童福祉法違反が成立する可能性があります」

勝丸円覚
1990年代半ばに警視庁に入庁。2000年代初めに公安に配属されてから公安・外事畑を歩む。数年間外国の日本大使館にも勤務した経験を持ち数年前に退職。現在はセキュリティコンサルタントとして国内外で活躍中。「元公安警察 勝丸事務所のHP」https://katsumaru-office.tokyo/

デイリー新潮編集部

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