ビーチだけじゃない南国リゾート「プーケット島」の見所、異国情緒あふれるマーケットや旧市街の魅力

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 バンコクから飛行機で約1時間半、プーケット島を目指した。世界中からリゾートを楽しみに観光客が訪れるタイ最大の島だ。当然、機内に乗り合わせた人々の服装や雰囲気は華やぎ、「すでに心は南の島」といった感じで、ビーチバカンスへの期待が伝わってくる。国内を移動してみるとタイという国の規模感、大きさを改めて実感する。バンコクから見るとプーケットは国の中でもかなり南に位置し、マレーシア国境に近い。島ゆえ独特な文化も育まれてきたことだろう。観光地としての顔はプーケットのほんの一面、今回の滞在ではリゾート地然としたこの島のありようだけでなく、風土や歴史、文化にも触れていきたい。

異国情緒

 プーケット島内での移動時は、交通渋滞や道路状況に注意したい。想像を超えるレベルで時間がかかることがあるからだ。島の規模は決して小さくない。南北を大きく移動しようとする場合は、1時間半から2時間は余裕を持っておいたほうがいいだろう。私が島を訪れたタイミングは、記録的な大雨が続いた直後で、島の幹線道路の一部が浸水し部分的に閉鎖されていた。大きく迂回する必要があったり、普段二分される交通量が一本の道路に集中するので、移動の所要時間の見通しがなかなかつかない状況だった。

 この島の暮らしや日常を垣間見るべく、まずは島の北部、ナイヤンビーチ近くの青空市を訪れた。市場に集まる人々を見て即座にバンコクとの違いを感じるのは、ヒジャーブで頭を覆っている女性たちを多く見かけることだ。マレーシアにこれだけ近いプーケットの土地柄、ムスリムが多いことに不思議はない。人々の顔立ちもぐっと南国的になり、目鼻がころんと丸い印象。仏教国のイメージが強いタイだが、マーケットにいるだけで同じ国の中でも特色の違う異国情緒を感じられるのは面白い。海辺だけに新鮮な魚介類も豊富に並んでいる。珍しい形や色の野菜、果物が美しく、鮮度抜群の状態で、タイの料理で多用されるハーブやスパイスも目に爽やかだ。活気のある市場で買い物をする人たちのやり取りや豊かな表情に触れ、この町のリアルな活気を感じた。

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