正月三が日“プライム帯”で7連覇中…「芸能人格付けチェック!」が怪物になった理由
正月3が日の特番で視聴率トップ間違いなしと評判高いのが、元日午後5時からの「芸能人格付けチェック! 2023お正月スペシャル」(テレビ朝日系)。なにしろ、2016年元日から今年元日まで7年連続で3が日のプライム帯(午後7時~同11時)の番組でトップを続けているのだ。どうして強いのか?(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区)
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「格付けチェック」の3が日での放送が始まったのは2005年。元日の放送が定着したのは2008年から。
2016年には初めて3が日のプライム帯の番組の中で視聴率トップに立ち、以降は7連覇中。今年の元日放送分の視聴率は世帯20.1%で個人13.1%だった。
まだ「NHK紅白歌合戦」の放送前だが、この世帯視聴率は今年の全番組の中で15位。それより上位の番組の大半は世帯42.9%で個人30.6%をマークした11月27日の「W杯サッカー・日本×コスタリカ」(テレビ朝日)などスポーツやニュースだ。
「格付けチェック」は正月の怪物番組と言える。そうなった理由を紐解きたい。
(1)誰かと一緒に観やすい
面白い番組であることは間違いない。ところが、元日以外に放送すると、途端に神通力が低下する。それほど高視聴率でもない。
「格付けチェック」は今年、元日以外の放送が3回あったが、うち10月4日放送分(午後7時~同10時)の視聴率は世帯11.5%で個人7.1%だった。
同じ日の午後7時から同9時まで放送された日本テレビ「ヒューマングルメンタリーオモウマい店2時間SP」(午後7時~同9時)は世帯12.0%で個人7.3%だったから、ともに「格付けチェック」を上回った。
どうして「格付けチェック」は元日になると力を増すのか。日テレ「箱根駅伝」(往路1月2日、復路同3日)と似た面がありそう。大学駅伝は「箱根駅伝」と「出雲駅伝」と「全日本大学駅伝」が3大駅伝と呼ばれるものの、正月の「箱根駅伝」以外の視聴率はそれほど高くない。
今年の場合、日テレ「箱根駅伝」の視聴率は往路が世帯26.2%で個人15.9%。復路が世帯28.4%で個人17.0%だった。
一方、フジテレビが10月10日(祝)に放送した「出雲駅伝」は世帯5.8%で個人3.3%。テレ朝が11月6日(日)に放送した「全日本大学駅伝」は世帯10.3%で個人5.7%。箱根駅伝とは比較にならない。
「箱根駅伝」には正月で在宅率が高いという好条件あるものの、それならほかの正月特番の視聴率ももっと伸びる。「格付けチェック」と「箱根駅伝」は家族や友人と一緒にテレビを観る機会が増える正月に向いているのである。
なぜ、誰かと共に観るのに向いているかというと、黙ったままでも観られるが、おしゃべりをしながらでも観られるから。クイズ番組やお笑い番組、ドラマではちょっと難しい。
「格付けチェック」はどの芸能人が課題をクリア出来るかを予想しながら観られる一方、少しくらい番組とは無関係の雑談をしても置いてきぼりを食わない。
駅伝もそう。無言でランナーの力走を見守るのも良いが、誰かと話をしながら観ても決定的な瞬間を逃すことはほぼない。
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