【独占90分】井ノ原快彦・ジャニーズアイランド新社長インタビュー 滝沢、キンプリ…「すべての疑問にお答えします」
みんな健康で幸せでいてほしい
滝沢氏が新事務所設立を目論み、脱退組の糸を引いているという憶測については、
「まったく知らないですし、本当のところはわかりません。でも、もし彼が新事務所を設立したいというのが本当ならばやればいい。男が二十歳超えたら、自分で何かやりたいって考えるのは当然のこと。滝沢が経営者として新しい会社を作って、そこにファンの人たちもついて、みんなが幸せに暮らせるなら、これからも一緒にエンタメ業界を活気づけるために頑張ろうって言葉を彼に投げかけたい。争う気持ちなんてありません」
12月22日、「滝沢歌舞伎ZERO FINAL」が来年4月に新橋演舞場で上演されることが発表されたばかりだが、滝沢が12年間演出を務めてきた「滝沢歌舞伎」はこれで終了だという。
「当初、『井ノ原歌舞伎をやるんですか』なんて言われましたが、僕にはあの作品は作れない。ただ、あの場で育てられてきた若いメンバーがSnow Manを始めとしてたくさんいるし、魅了されてきたファンも大勢います。最後にけじめとしてちゃんとやったほうがいいと事務所で話し合って、最後の公演をすることになりました」
そして、相次ぐタレントの退所に不安になっているファンに対してこう語るのである。
「V6を解散する時に、半分冗談ですがこう言ったんです。『ファンのみんなは悲しそうだけど、僕らが死ぬわけじゃないから』って。キンプリの3人も、これからも生きていかなきゃいけない。だから、自分が1番やってみたいと思う場所で生きるべきなんです。繰り返しますが、ジャニーズがすべてじゃなくて、一人ひとりの人生、みんなが健康で幸せにやれるのが大事だと思っています。そして、僕が社長としていま最も大事にしなければならないのは、いま残って頑張ってくれている子たちのこと。ここが好きだから、ここを守りたいし、ジャニーズ好きなんですと言ってくれるジュニアの子たちに対して、誠実に向き合い、1つでも多くのチャンスをあげたい」
新たに始まった内部改革
2023年元旦、ジャニーズ事務所は日経新聞に全面広告を出し、藤島ジュリーK.社長の署名で「2023年わたしたちの約束」という声明を出した。ジュリー氏が対外的にメッセージを発信するのは初めてのことである。
〈コンプライアンス体制の整備・実践〉を筆頭とする4つの約束の中には〈個性の尊重・人づくり〉という項目がある。〈学びによる成長機会の優先、“自ら考える”を支える環境づくり。個性と考え方の変化を尊重した機会・選択制の提供。メンター制度導入等による対話の重視〉。内部でタレントが声を発信しやすい環境を整備するというジャニーズの新たな取り組みである。
「ジュリーさんからこの話を聞いたとき、思いっきりお手伝いさせてくださいと言いました。僕がジャニーズに入ったころはまだ小さな所帯で、ジャニーさんとボーリングやスケートに遊びに行ったりするくらい、経営者とタレントの距離が近かった。でも、どんどん人が増えてきて、いまやジュニアだけでも200人を越える大所帯です。これまでも悩みを抱えたタレントが先輩やスタッフに相談できる環境はありましたが、これからはもっとオープンな窓口として整備していきます。社長になってジュニアの子たちと話していると、『え、こんなこと言って良かったんですか』って反応も多いんです。その度、僕は彼らに『いいよ、いいよ、どんどん言って』って返しています。遠慮してなかなか本音で勝負できなかった子たちも結構いるんです」
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