桑田佳祐は三波春夫になりきって抗議殺到、長渕剛はベルリンからタコ発言…NHK紅白「6つのトラブル」の真実

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1990年(第41回)「長渕剛、ベルリンからのタコ発言事件の裏側」

 長渕剛(66)が初出場。この年の10月に東西統合が実現したドイツのベルリンから衛星生出演し、「親知らず」「いつかの少年」「乾杯」の3曲を歌った。

 紅白最大の功労者である美空ひばりさんが1979年に特別出演枠 で出場した際、「リンゴ追分」などの3曲を歌った例はあるが、初出場組では類がない。極めつけの厚遇だった。

 ところが画面に登場した長渕は不機嫌。総合司会の松平定知アナ(78)が「寒いですか?」と呼び掛けると、「寒いも暖かいも何も、現場を仕切っているのがドイツ人ばっかりで、戦ってくれる日本人がいない。こっちはタコばっかりです」と、ぶっきらぼうに答えた。NHKのスタッフが不満だったのだ。

 長渕らしいと言えばそれまでだが、紅白に貢献しながら特別扱いされないベテラン勢は納得しなかった。ベテランでも曲を短くされることがあるのに、長渕の出演場面は計17分30秒もあったのだから、無理もない。

 北島三郎(86)、五木ひろし(74)たちから「おかしい」などと疑問や怒りの声が噴出した。紅白と歌手たちの幸福な関係はこのころから壊れ始めたのだろう。

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