「紅白」は期待薄の裏で、激化する大晦日“民放特番の戦い” 各番組の“見どころ”と“視聴率順位”を予想

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 テレビ各局の大晦日夜のラインナップがほぼ出揃った。NHK「紅白歌合戦」は知らない歌手ばかりで、“紅白見ない”がTwitterのトレンド入り。では、民放はといえば……日本テレビの「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!絶対に笑ってはいけない」シリーズやフジテレビの「格闘技RIZIN」もないのだ。どの局が笑うことになるのか。

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 改めてラインナップを見てみよう。

●NHK総合「第73回NHK紅白歌合戦」(19:20~23:45)
●日本テレビ「笑って年越し!世代対決 昭和芸人vs平成・令和芸人」(17:00~24:30)
●テレビ朝日「ザワつく!大晦日」(18:00~)
●TBS「THE鬼タイジ 大晦日」(18:00~23:45)
●テレビ東京「第55回年忘れにっぽんの歌」(16:00~22:00)
●フジテレビ「逃走中 大みそかSP」(17:00~23:45)

 民放プロデューサーはどう見ているだろうか。

「まず『紅白』は、若い視聴者層を狙った人選に批判が集まっています。中森明菜など話題性が十分な大物歌手もおらず、シニア層には不満が渦巻いているでしょうね。まだ企画枠や特別枠は発表されていませんが、視聴率は過去最低だった昨年の第2部34・3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯:以下同)をさらに下回る可能性もありますね」

 もともと「紅白」を見ない層や若者たちは、日テレの「笑ってはいけない」シリーズを見ていた。しかし、今年もそれはない。昨年は「笑って年越したい!笑う大晦日」が放送されたが、第1部(18:30~21:00)は7・2%、第2部(21:00~24:30)は5・6%で民放トップから陥落した。

テレ朝が漁夫の利

「王者・日テレとしては2年連続の失敗は許されないでしょう。2桁奪取は至上命令になっているはずです。今年はメインMCに東野幸治とナインティナインを起用し、昭和芸人と平成・令和芸人がネタバトルという番組になるようです。今年の夏、高視聴率を取った『ダウンタウンvs Z世代』の芸人版企画かもしれません。ただ気になるのは、肝心のダウンタウンの名前が見当たらないこと。言うまでもなくダウンタウンは、昨今のお笑い大型特番には不可欠な存在。もしかしたら出演するかもしれませんが、彼らが番組の顔でないと、期待感や好奇心、そして視聴したいというモチベーションも下がってしまうようです。昨年は『笑ってはいけない』と比較され、多くの視聴者が逃げました。このままでは今年も苦戦するかもしれません」

 日テレが苦戦している間に、民放1位となったのがテレ朝だ。

「『ザワつく!大晦日』はレギュラー放送の『ザワつく!金曜日』でも、長嶋一茂と石原良純、そして高嶋ちさ子の3人のキャラが際立ったトークで数字を取っています。番組に安心感があることに加え、昨年の大晦日は黒柳徹子、BIGBOSSこと新庄剛志、羽鳥慎一&玉川徹とゲストも強力で、視聴率12・1%で民放1位となりました。今年もゲストに力を入れてくるでしょう」

 昨年、大健闘したのがテレ東だった。

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