雅子皇后のご体調は「三寒四温」と主治医が証言 ご公務の活発化も「おできになるところからなさっていただければ」

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転機の一年

 そんな中で目を引いたのは、ご病気に関する記述であった。

「これまで雅子さまは、ご体調について『健康の一層の快復に向けて努力を続けていきたい』といった文言をつづってこられました。それが今年は文面から消え、『多くの方々に見守っていただいてきたことに心から感謝したい』とのみ述べられたのです」(同)

 宮内庁関係者が明かす。

「皇后さまは御代替わりを迎えられた後、ご体調の関係でどうしても自らのご活動のあり方に納得なさることができませんでした。とりわけコロナ禍に見舞われて以降、そのお気持ちが募っていきましたが、今年は2年8カ月ぶりに地方ご公務を再開、四大行幸啓など泊まりがけでのご活動もこなされてきました」

 9月には陛下とともにエリザベス女王のご弔問もなさるなど、大きな転機となった一年だったのは言うまでもない。

「従来のご感想では、1年間のお過ごしようについて『これでよかったのだろうか』といった迷いがうかがえ、自問自答なさっているご様子でした。それが今年は『私はこの形でいいんだ』と、ご病気と相対されながらも工夫を凝らし、お務めを果たしていかれる“術”を見出されたのだと拝察いたします」(同)

 いわば“ウィズ適応障害”で進まれるという宣言であろう。

主治医は「あまりご無理はなさらないように」

 現に、長らく雅子皇后の主治医を務める精神科医の大野裕医師は本誌(「週刊新潮」)に、

「おできになるところからなさっていただければ……。私も皇后陛下には『あまりご無理はなさらないように』とは申し上げております。(ご快復のスピードは)行きつ戻りつ三寒四温といったところでしょうか」

 そう明かしていた。皇室制度に詳しい小田部雄次・静岡福祉大学名誉教授が言う。

「人生の半分を皇室で過ごされたとつづられたのは、ご体調もある程度落ち着いて、ご自身のペースがつかめてきたという実感がおありなのだと思います。とはいえ、ご公務へのお出ましだけではありません。陛下をサポートなさり、愛子さまを見守られていくのも皇后さまの重要なお仕事です」

 今回のご感想では愛子さまには触れられなかったものの、先の記者によれば、

「15日の侍従レクでは、3月に愛子さまがご成年会見をなさった際など、国民が愛子さまに温かい気持ちを寄せていることに感謝されているという、雅子さまのご心境の紹介もありました」

週刊新潮 2022年12月29日号掲載

ワイド特集「クリスマスキャロルが流れる頃」より

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