「倶楽部」「経済」という熟語を作ったのは、日本人か中国人か? 日中で共通して使われる「翻訳漢語」の世界
日本語の中には、中国で使われていた漢字や熟語が数多くある。しかしそのすべてが中国由来の言葉というわけではなく、日本で生まれた「和製漢語」や、西洋からの語彙を日本人が漢語風に翻訳してできた「翻訳漢語」など、日本発祥のものもたくさんある。それらが中国に逆輸入されて「中国語」として定着する例も少なくない。
お茶の水女子大学准教授の橋本陽介さんの新刊『中国語は不思議―「近くて遠い言語」の謎を解く―』には、そうした日本語と中国語の一筋縄ではいかない、複雑な歴史が解説されている。...