増税反対の高市早苗を“鎮圧”…背景に“大物”の名前が 次なる閣僚交代の候補は?

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「ひでぇな」とつぶやいた岸田総理

 会議に出席した増税賛成派の猪口邦子参院議員は、

「私は麻生派ですけど、岸田総裁の推薦人の一人でもありました。今回の税調会議では私が発信することで、総理がおじけづかないようサポートできればいいと思っていました。税調会議の3日目には、もう発言した人のほとんどが増税を容認するような状況になっていたと思います」

 と胸を張る。が、ここに至るまで、党幹部や税調幹部に電話し、落としどころの調整に奔走していたのはほかならぬ総理であった。

 一連の反対派の声を聞いて、「ひでぇな」とつぶやいたという総理。まとめ役として期待していた萩生田光一政調会長が騒動の最中に台湾訪問で日本を離れるなど、機能不全に陥っていた。国を率いるリーダーのはずが、各所に頭を下げるかのようにして合意を形成するとは、改めて側近不在を浮き彫りにした格好だ。

乾杯は「ブラボー!」

 実はこの反乱制圧に一役買った重鎮がいた。

 森喜朗元総理である。

「安倍派議員によると、増税の時期を明示しなかったことで高市さんが“来年また議論ができることは非常にありがたい”と急に矛を納めた背景には、森元総理の存在があったようです。実は岸田総理は14日、極秘に森元総理と会っていたのです。この席で増税問題についての相談があり、その後、森元総理サイドから高市さんに“反党行為は慎め”と伝えられたのです」(青山氏)

 総理が増税議論という舞台で大立ち回りを演じていた中、財務相として戦後最長の在任期間を誇る麻生太郎副総裁は、15日夜、麻生派の忘年会でご機嫌だった。

 出席者によれば、

「赤坂の高級中華で五つのテーブル席に分かれ、参加者は40人ほどでした。高村(こうむら)正彦顧問が『ブラボー!』と乾杯の音頭をとり、終始なごやかな会でした」

 それと前後して、麻生氏は増税問題について、「収まるところに収まっただろ」と周囲に満足げに話していたという。

「正直なところ、薗浦さんの件でそれどころではなかったのではないでしょうか」

 とは麻生派の関係者。麻生派に所属し、かつて麻生氏の秘書も務めた薗浦健太郎元衆院議員。自身の政治資金パーティーの収入約4千万円を政治資金収支報告書に記載せず、裏金としていた疑いで東京地検特捜部の聴取を受けていたと報道されていた。

「実は麻生さんは、“薗浦をまず離党させるか、いきなり辞職させるか”と漏らし、処遇をどうするか逡巡していたのです。その際、参考にしていたのが、前衆院議員で側近だった“銀座三兄弟”のひとり、松本純さんの例でした」(同)

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