オリビア・ニュートン・ジョンさん、「イルカ漁批判」騒動で吐露した「謝罪の言葉」【2022年墓碑銘】

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何か役に立ちたいと

 ジョン・トラボルタさんと共演した青春賛歌のミュージカル映画「グリース」(78年)で女優開眼。81年の新曲「フィジカル」ではレオタード姿で踊りながら歌う新境地に挑んで大反響。

 84年に36歳で結婚。お相手は映画「ザナドゥ」(80年)で共演した11歳年下の、ほとんど無名の俳優。86年には女児が生まれる。

 子育てをするうち環境に関心を持ち始め、やがて国連環境計画の親善大使に。

「理想を掲げたり何かに抗議するのではなく、母親として子供が口にするものを心配するなど、身近な環境問題をとらえ、具体的に行動した。私たちもオリビアさんと一緒に活動しましたが、彼女は自分が詳しく知らない分野にはかかわらない慎重さがありました」(湯川さん)

 92年、乳がんが見つかる。時に43歳。手術と化学療法で克服するが、以来、私財を投じて早期発見の啓発運動に尽力した。2013年に再発後も音楽活動を続け、15年には福島市で公演を果たす。昨秋の叙勲で旭日小綬章を受章した時には脊椎などへの転移が進み、末期がんの状態だった。

 8月8日、米国カリフォルニア州で73歳で逝去。

「余命が告げられても、それは統計的なもので自分には当てはまらないと明るい方に考えた。嘆くよりも何か役に立ちたいと考え、がんの痛みを和らげるにはモルヒネより医療用大麻の方が体への負担が小さいことを、自分の身で実証しようとしていました」(山本さん)

デイリー新潮編集部

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