総理は最低支持率でもなぜかご満悦 岸田下ろしの風吹かず、来年に持ち越された「ポスト岸田」の本命は?
3大臣を“サンドバッグ”に
「旧統一教会問題や『政治とカネ』の不祥事は確かに政権への強い批判になりましたが、大臣の罷免が遅れに遅れ、彼らが批判を一身に集めている間に、気付いたら臨時国会が終わりにさしかかっていました。いったん大臣辞任という決着がつくと野党やメディアの追求は沈静化。岸田総理は実は意外と“したたか”で、辞任ドミノ3大臣を“サンドバッグ”にして、国葬以降迷走する自身への非難をかわそうという狙いがあったのではないかとも言われています」(同)
とすると、秋葉大臣も「噛ませ犬」の役割を果たし終えた後、岸田総理にとって都合がいいタイミングで首を切られるということになる。体調不良の谷公一防災対策大臣や、アイヌ差別発言等で物議を醸した杉田水脈総務政務官もあわせて交代させるとなると、近日中に「プチ内閣改造」を実施するという見立てが強まってきている。
22日には政治資金規正法違反で辞職に追い込まれた薗浦健太郎前議員が略式起訴されたが、痛手を被るのは、薗浦氏を側近としていた麻生太郎・党副総裁であり、岸田総理は痛くも痒くもないということか。
二階元幹事長の存在
「岸田総理に当面の間、追い風が吹くことはありませんが、低空飛行のまま、少なくとも来年5月の広島G7サミットまでは政権を維持するという観測が強くなってきています。麻生副総裁や茂木敏充幹事長が仕掛けた“連立政権入りという毒饅頭”に国民民主党の玉木雄一郎代表が喰い付くなど、野党の分裂状態も継続しています。
しかし、だからと言って岸田総理が安泰という訳ではありません。非主流派の冷や飯を食っている二階俊博元幹事長や菅義偉前総理が、財務官僚よろしく振る舞って悦に入っている岸田総理をいつまでも静観している訳ではありませんので」(同)
二階元幹事長といえば、御年83歳。さすがに体力の衰えは隠せないが、時折見せる「ボケた振り」は完全に芝居で、気力と胆力は一向に衰えていないという。安倍元総理国葬での追悼演説で評価が高まった菅前総理と手を組んで、岸田政権が「新たな不祥事」で躓いた際に、自民党の「ラスボス」二階氏が降臨し、政局を仕掛けることは十分に考えられるというのだ。
[2/3ページ]