「FF」に「刀剣乱舞」も… なぜ歌舞伎界が“ゲーム頼り”に?
進む世代交代
これまで松竹は人気コミック「ワンピース」、「NARUTO」、ジブリアニメの「風の谷のナウシカ」などを歌舞伎化してきた。異色の新作に取り組む背景を、松竹幹部が解説する。
「コロナ禍の影響で、いまも歌舞伎ファンの中核をなす高齢者が劇場に戻って来ない。しかも、昨年には長年にわたって歌舞伎界を支えてきた中村吉右衛門が77歳で鬼籍に入ったほか、ベテランの松本白鸚(80)も体調不良で團十郎の襲名興行を途中休演している」
世代交代は、いよいよ待ったなしというのである。
「若い世代が支持するゲームやコミックを題材にして、新たなファン層を開拓できる。同時に、新作に取り組む中堅や若手俳優らの切磋琢磨も狙いの一つですよ」
一石二鳥か取らぬ狸か。