F1写真を70万枚以上撮影! “F1の伝道師”と呼ばれるカメラマン・間瀬 明、妻が明かす秘話
「家計を預かる身としては怒りましたよ」
間瀬さんは無欲の人でもあった。当初F1のテレビ放送を行っていたのはTBSで、間瀬さんは解説を務めていたが、ブームになった1980年代後半に放映権を手にしたのはフジテレビだった。彼のもとには、フジテレビから出演依頼が来たが、「TBSに恩義があるから」と、断った。
「ようやく儲かりそうになると、スッと身を引いてしまう。家計を預かる身としては怒りましたよ」と妻の和子さん。
あるとき間瀬さんのもとに、ホンダからF1界への長年の功績をたたえ、実際のF1マシンに搭載されていたエンジンが送られてきた。重さ200キロの鉄の塊を前に間瀬さんは子供のようにはしゃぎ、相好を崩した。和子さんが「掃除の邪魔だからどうにかして」と訴えても、聞く耳持たず、だったという。
「採算度外視でF1を広めた明にとって、最高の贈り物だったのでしょう。私にとっても大切な思い出の品です」(和子さん)
追悼写真展は12月27日まで開催予定。