モドリッチ37歳、メッシ35歳…“高齢”でも超一流のプレーを続けられるのはなぜか

2人とも引退撤回

　さらにモドリッチ自身も認めるように、普段は寡黙だが、ひとたびピッチに立てば生来の「負けるのは嫌いだ」という性格からチームメイトを叱咤することも珍しくない。

　いくつになっても衰えることのない闘争心。それは6歳の時にクロアチア紛争が勃発して難民になり（18歳まで難民生活は続いた）、祖父をセルビア軍に殺害された幼少期の出来事が影響しているのかもしれない。

　そんなモドリッチ少年の心の支えがサッカーだった。

　メッシもモドリッチも、カタールでの激戦でひとまずW杯のストーリーは完結した。しかし2人とも、すぐに代表引退を撤回した。まだまだ代表でプレーするつもりだし、モドリッチにはネーションズリーグでの上位進出という野望もある。サッカーに対する深い“愛情”、それが2人のモチベーションの源泉かもしれない。

六川亨（ろくかわ・とおる）
1957年、東京都生まれ。法政大学卒。「サッカーダイジェスト」の記者・編集長としてW杯、EURO、南米選手権などを取材。その後「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。

デイリー新潮編集部

前へ 1 2 3 4 次へ

[4/4ページ]