野村克也、土井正博、川藤幸三…「戦力外通告」から一転、花を咲かせた選手列伝

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「お前、いっちょ打ってみい」

 NPBでは、今オフも129選手が戦力外通告を受けた。これらの選手は、移籍先を探すか、現役を引退するかのいずれかになるが、過去には、一度はクビを宣告されながら、一転残留をかち取り、花を咲かせた幸運な選手がいた。【久保田龍雄/ライター】

 南海時代の野村克也もその一人である。

 1954年にテスト入団した野村は、“カベ要員”としての採用だったため、来る日も来る日もブルペンで投手の球を受けるだけで、2軍の試合に出してもらえない。

 せめてもの救いは、ブルペン捕手として1軍に帯同した日に、大差のついた試合などで、監督から「お前、いっちょ打ってみい」と代打に出してもらえたこと。...

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