「タモリ倶楽部」はついに40年…なぜタモリの番組はどれも長続きするのか

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「Mステ」より深夜の「タモリ倶楽部」を優先

 一方で皇氏はテレ朝側の都合での「夕刊タモリ!」の打ち切りを心苦しく思い続け、「タモリ倶楽部」から4年遅れの1986年に始まった「ミュージックステーション(Mステ)」のMCをやってもらおうと考えた。関口宏(79)に続く2代目MCである。1987年のことだった。

「ところがタモリさんに打診すると、当初は気乗りしてなかったんですよ。『タモリ倶楽部』があるから、自分でなくてもいいんじゃないですかって」(同・皇達也氏)

 制作費が安く、地味な深夜番組を優先し、花形であるゴールデンタイムの番組への出演を渋るタレントはまずいない。タモリは本当に欲がない。

 どうやらアイドルも出演する音楽番組を仕切ることに戸惑いがあったようだ。タモリが早大時代にモダン・ジャズ研究会に所属する本格ジャズマンだったのは知られている通り。アイドルはピンと来なかったらしい。

「『Mステ』のMC就任後も当初のタモリさんは楽しそうに見えず、『もっと番組を楽しんでくださいよ』と頼んだものです。ところがタモリさんからは『私は十分楽しんでいるんですけど』と言い返されました(笑)」(同・皇達也氏)

「Mステ」のMCも力が抜けていた。今もそう。若いアーチストに無理に合わせようとしないし、もちろん媚びることはない。「タモリ倶楽部」までは脱力していないが、「Mステ」も自分流を崩さない。だから長寿化するのだろう。無理をしたら続かない。

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