81年ぶりに祖国に帰ってきた「日の丸」 米海兵隊員の子と孫が自費で来日、遺族に手渡す
多くのアメリカ兵が戦利品として持ち帰った“寄せ書き日の丸”
1941年12月8日、日本海軍による真珠湾攻撃で戦争に突入した日米両国。開戦から81年の時を経て、象徴的な和解の場が訪れた。太平洋戦争時に米海兵隊員が持ち帰った寄せ書き入りの日章旗が、遺族に返還されたのだ。
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【写真を見る】21歳で戦死した明鎮憲登さん 遺族が明鎮さんの“寄せ書き日の丸”を受け取った
「2年前、父から“寄せ書き日の丸”を受け継ぎました。その時はまだ、この旗に込められた意味を理解していなかった」
そう語るのは、米ユタ州に暮らすクリス・ジョンソンさん(54)。海兵隊員だった彼の祖父は、太平洋戦争に従軍して生還。その時に持ち帰ったのが、漢字の書き込みだらけの日章旗だった。
「ある時、母が僕に『OBONソサエティ』の記事を見せてくれた。それを読んだ時に、自分たちがするべき“正しいこと”が何なのか分かったんだ」(同)
出征兵士の無事を願って故郷の親族や友人が寄せ書きした日章旗を、多くのアメリカ兵が戦利品として持ち帰った。それらを日本の遺族へ返す米NPO法人が、レックス&敬子・ジーク夫妻が立ち上げた〈OBONソサエティ〉だ。
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