カンヌ映画祭で受賞「青山真治監督」が問い続けた、人はひとりで生きていけるのか【2022年墓碑銘】
満ちては引く潮のように、新型コロナウイルスが流行の波を繰り返した2022年。今年も数多くの著名な役者、経営者、アーティストたちがこの世を去った。「週刊新潮」の長寿連載「墓碑銘」では、旅立った方々が歩んだ人生の歓喜の瞬間はもちろん、困難に見舞われた時期まで余すことなく描いてきた。その波乱に満ちた人生を改めて振り返ることで、故人をしのびたい。
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映画監督の青山真治さんの作品は娯楽大作でもなく、観客の感情移入をあてにしたお涙頂戴の展開でも、難解でもない。...