森保監督の驚異的な「マネジメント術」を専門家が分析 恩師が明かす「やんちゃで繊細」な素顔とは

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「記者にも律儀にあいさつに来てくれる」

 結果、森保監督には世界からも視線が向けられていると、カタールで取材するサッカージャーナリストの元川悦子さんは話す。

「スペインとドイツへの勝利を受け、いろんな国の記者が森保監督の名を口にするようになりました。森保さんは現役時代、日本代表でしたが、世界的に有名な選手ではなかったので、他国での知名度はそれほどではなかったと思います。しかし、世界的なサッカー大国に勝利し、日本の監督はどういう人物なのか、間違いなく注目度が高まったものと思われ、知人の外国人記者からも、森保監督について教えてほしいという問い合わせがきています」

 では、日ごろ取材していて、森保監督のどこに成功の要因を見出せるか。

「本当に腰が低く、スタッフを含めだれにでもあいさつを欠かさず、私たち記者にも律義にあいさつにきてくれます。人との縁を大事にして、視察に行った先々でも、以前に指導した選手や縁のある選手を訪ねているようです。また、聞きづらいことを私たちが聞いても真摯に対応してくれるので、記者の間でも“本当に義理堅い”という話になります」

“バンバン批判してください”

 だから、批判したくない気持ちにさえなるという。

「以前、私がインタビューした際、“森保さんを批判したくない”というようなことを伝えると、“悪いと思ったらバンバン批判してください。マネジメントや采配については、ズバッと書いてもらったほうがサッカー界のためですから”と話してくださいました」

 決して思い上がらずに、岸田文雄総理とは比較にならない「聞く力」を発揮しているようだ。一方、選手との関係はどうか。

「いままでの代表監督には、たとえばハリルホジッチ監督が象徴的ですが、自分のやり方を選手に押しつける人もいました。でも森保さんは、常に選手の考えを聞いてから最終的に判断している。ここまで個々の選手の話を聞いてくれる監督は見たことがないほどで、だから選手たちも監督をすごく信頼しています」

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