森保監督の驚異的な「マネジメント術」を専門家が分析 恩師が明かす「やんちゃで繊細」な素顔とは

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 W杯優勝経験のあるドイツとスペインに逆転勝利できたのは、森保一(はじめ)監督(54)のマネジメント力のなせる業。そんな評価が急浮上している。すなわち、あらゆる組織人にとって参考になるというのだ。

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「手のひら返し」という言葉がトレンド入りするほど、ここまで森保ジャパンへの評価は、二転三転してきた。しかし、12月1日(日本時間2日早朝)にスペイン戦に勝利し、決勝トーナメント進出を決めてからは、手のひらも固定されて、森保監督のチーム作りと采配への賛辞ばかりが聞かれるようになっている。

 5日(日本時間6日深夜)のクロアチア戦は1対1でPK戦にもつれ込んだ末に、惜しくも敗れてしまい、「新しい景色」は見られなかった。だが、前回2位の相手と互角に戦えたのは間違いない。

 森保監督の父親の洋記さん(80)は、長崎の実家でスペイン戦を見たのち、

「強豪2カ国を破って、よく1位で通ったと思いますよ。結果が出なければコスタリカ戦みたいにたたかれるでしょうけど、とにかく勝てればいいんでしょうから、監督は。一(はじめ)のあんな笑顔は見たことないですね。いままでも勝てばうれしかったんでしょうけど、一喜一憂するなって選手に言ってきたから。ゴールしてもスラーッとしとるでしょ。昔からそんな感じですね」

 と話す。

「日本が遊ばれてる」と思ったが…

 この際、洋記さんに試合を解説してもらったところ、

「スペインは球回しうまいからね。日本が遊ばれてるんじゃないかと思いました。点取られたときは、フリーにさせたらダメだよなって。ヘディングで合わせられたところもフリーにさせとる。マークを完全に外して、やられてしまった。でも、よく1点で抑えて、後半勝負できましたね。堂安(律)と三笘(薫)を出して攻撃サッカーしだしたら、スペインはやられましたね。ドイツ戦を見とったみたいです。三笘のラインギリギリのクロスは、出とらんかなあって見てたんですよ。そしたら出てなかった。さすが三笘やなあって思って。三笘があそこに出したらクロスが来るって信じてた田中碧(あお)もすごい。やっぱ川崎(フロンターレ)のメンバーやけん、その辺の意思疎通はできとんのやなあって、びっくりしましたよ」

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