園児虐待事件、“犯行”を主導した小松容疑者の素顔 「怒鳴ったりしているところを見たことがない」
「元ヤンだったのかな」
ただし、服部容疑者本人については、
「彼女が子供たちを叱責する声をよく耳にしました。優しく諭す感じではなく、荒っぽい口調です。元ヤンだったのかな、と思ったくらい。お子さんが3人もいらっしゃるから、それも仕方がないかな、とは思っていたのですが、こうして事件が起きると、保育園でもあんな感じで子供たちに接していたのかと疑ってしまいます」
今回の事件で管理者責任が問われる、「さくら保育園」のイメージは地に落ちた。この点、先の関係者は、
「転園を希望する家庭が後を絶たず、今後の経営が危ぶまれます。ただ、もともと園は延長保育や保育農園のサービスが評価されており、地域でも一番人気がありました。入園するための競争率だって高かったのに……」
と、肩を落とす。9月に三浦・小松両容疑者は勧奨退職、服部容疑者はけん責処分に付され、全員が最終的に退職したものの覆水盆に返らず、なのである。
批判の矛先
批判の矛先が三名の保育士のみならず、園の責任者に向かうのも自然な流れといっていいだろう。もっとも、さる園の元理事は櫻井利彦園長(53)についてこう話す。
「園はもともと利彦さんのお父さんが脱サラして立ち上げた。お母さんも給食係を手伝っていましたね。息子の利彦さんも将来、保育の仕事に就くつもりで福祉系の大学に進学しています。新卒で地方銀行に勤め、行員時代に奥さんと行内結婚して、お子さんは男の子が2人。その後行員を辞めて、お父さんの志を継いだわけですが、園のことを誰よりも考えていた。本人も、三人には相当怒っていますよ」
しかし、前出のデスクはこう指摘する。
「櫻井園長はある保育士に対して土下座をして口止めしただけではありません。すべての職員に対して業務中に知り得た情報を第三者に漏らさないとする誓約書まで書かせました。このことで事件の隠蔽(いんぺい)を図ったとして、村田悠市長は櫻井園長を犯人隠避の疑いで裾野署に刑事告発しています」
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