吉川晃司が語る「舞いあがれ!」撮影ウラ話「大河内教官は、当初の案ではもっと怒る人だったんです」「目黒蓮君は苦労人で真面目」

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福原や目黒蓮との年齢差

 福原さんや同じく航空学生・柏木弘明役の目黒蓮さん(25)、水島祐樹役の佐野弘樹さん(29)らとの共演。みんな20代。相手が若いということで、普段のドラマと違うところはあったのだろうか。

「どうすれば3人がやりやすくなるかは相当考えました。今の子たちは一生懸命、必死になって演じます。凄い。ただし、その分、3人はかなり緊張していた。だから『場を和ませたほうがいいな』と考え、まず笑わせようと思った。率先して脱線しました。すると3人は最初、きょとんとしていたんです。『笑ってもいいんだろうか』って目をしていました。大人の役割だったと思っています」

 そうこうするうち、3人と打ち解けていった。

「水島学生役の佐野君から『うちの父親は56歳です』と言われたので、『なんだよ、僕より1歳下じゃないか』と答えたら、『エッ!』と声を上げていましたね」

 それくらいに3人と年齢差を感じさせなくなった。一方、SNS上には目黒さんが若き日の吉川さんを彷彿させるという声がいくつもある。顔立ちやスタイルが似ていると見る人が少なくない。

「どうなんですかねぇ……。目黒君は苦労人で真面目。芸能界の門を叩いてからデビューするまでが長かったそうですから。本人は『やっとデビューできたので、与えられたことに真剣に向き合っています』って言っていました。考え方が大人ですよ」

 航空学生を演じる俳優たちが若くて面倒だと思うことは?

「ないですよ(笑)。むしろ、もっと面倒臭くなってほしいくらい。大河内に反発する劇中の彼らのほうがうれしい。自分も若いころは学生たちのようでした。相手が愛を持って接してくれているなんて、後になってみないと分からなかった」

 水島学生をフェイル(退学)にしたのも大河内の愛情に違いない。

「そうですね。本物の教官の人たちに聞いたんですが、水島学生の場合はやはり一発アウトなんだそうです。管制塔の指示に従えませんでしたから。例えば管制塔から『右旋回して待機』と指示され、『ラジャー』と答えながら、左旋回したら、事故になる可能性が大きいじゃないですか。なので、これだけは容赦できないそうです。即フェイルなんです」

 撮影で小型飛行機に乗った気分はどうだったのだろう。

「何度か乗りましたが、楽しかったですよ。国内外で以前から何度も乗っているんです。海外では酷い体験もしています。窓がない飛行機に乗せられたり、頼んでもいないのに勝手に宙返りされたり(笑)。飛行機は好きなんです。免許を取りたいと真剣に考えているくらい。小型飛行機の免許と1級船舶の免許はいつか取ろうと思っています」

「舞いあがれ!」のテーマの1つは「どんな人にも居場所や役割はある」にほかならない。共鳴する?

「もちろん。そのテーマは今後のストーリーでよりハッキリするはずです」

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