W杯、日本戦は驚異の視聴率 午前0時でも40代男性の4人に1人以上が観ていた

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 テレビの今年の最高視聴率が、11月27日にテレビ朝日が放送した「サッカーW杯 日本×コスタリカ」(午後6時40分)の世帯42.9%、個人30.6%でほぼ確定した。動画配信が浸透しようが、テレビの持ち味が一番生きるのは生放送にほかならない(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区)。

「キャプテン翼」世代の40代男性が1番の高視聴率

 まずW杯の日本戦の視聴率を振り返りたい。

■11月23日(水)「1次リーグ 日本×ドイツ(2-1)」(NHK、午後10時)
世帯35.3%、個人22.1%、コア(13歳~49歳の個人視聴率)20.5%
■同27日(日)「1次リーグ 日本×コスタリカ(0-1)」(テレビ朝日、午後6時40分)
世帯42.9%、個人30.6%、コア25.0%
■12月2日(金)「1次リーグ 日本×スペイン(2-1)」(フジテレビ、午前3時40分)
番組前半は世帯16.9%、個人8.6%、コア7.5%。同後半は世帯
28.7%、個人15.4%、コア12.8%
■同5日(月)「決勝トーナメント 日本×クロアチア(1-1、PK1-3)」(フジ、午後11時40分)

 この試合の視聴率は細かく見てみたい。まず世帯は34.6%、個人は20.2%。深夜の放送にもかかわらず、男女13歳から19歳の個人視聴率は16.3%もあった。余計なお世話だが、翌6日(火)の学校は大丈夫だったのだろうか?

 ここまで高い数字を記録するドラマ、バラエティはもちろん現存しない。若者を中心に人気のフジ「silent」さえ1日放送分はF1(女性20~34歳)の視聴率が4.4%、M1(男性同)は1.7%だった。

「日本×クロアチア」のM1の個人視聴率は18.9%。日本代表たちと同世代ということもあってか、極めて高い。F1は10.4%。M1と比較すると低いものの、やはりドラマなどではまず到達できない数字だ。

 個人視聴率はどの世代も高いが、最高は40代男性の28.7%。「キャプテン翼」世代である。40代男性は4人に1人以上が観ていたわけで、まさに驚異的である。女性の最高は50代以上で21.0%だった。

「日本×コスタリカ」「日本×ドイツ」「日本×クロアチア」の世帯と個人の視聴率は現時点で今年の1、2、3位。このまま確定するはずだ。

 大晦日に「第73回NHK紅白歌合戦」があるものの、昨年の世帯34.3%と個人24.8%を上回るのは至難と見られるためである。

 W杯前までの今年の視聴率トップはNHK「北京オリンピック・カーリング女子決勝 日本×イギリス 後半」(2月20日)だった。世帯29.2%、個人18.1%である。

 その次は日本テレビ「東京箱根間往復大学駅伝競走・復路」(1月3日)。世帯28.4%、個人17.0%だ。

 みんな生放送のスポーツ。視聴者が時代や感動などを共有できる生放送は昔も今も多くの視聴者を強く惹き付ける。

 今回のW杯の放映権を獲得したのはNHK、テレ朝、フジとネット配信メディアのABEMA。NHKが21試合、テレ朝とフジがそれぞれ10試合を放送中。ABEMAは64試合すべてを無料で流している。

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