平良海馬「先発転向」で朝令暮改のナゼ 西武がナーバスになる“トラウマ”

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生え抜き重視にイメチェン中に……

 西武にしてみれば、平良とのいざこざが続けば、これまでチームに献身してきた投手の願いを理不尽に突っぱねる球団などとイメージダウンを招きかねない。これまでも岸孝之(楽天)、涌井秀章(中日)両投手、浅村栄斗内野手(楽天)ら数々の主力クラスがFAで抜けてきた。今オフは正捕手だった森友哉がオリックスにFA移籍。

「他球団と比べ、看板選手が根付かないことに『選手が球団に愛着が湧かないからではないか』と言われている。渡辺GMらフロントには国内他球団やメジャーに選手が取られるままではいけないとの危機感がある。球団に何か問題があるのではないかと勘ぐられかねない中で、しかも今回、平良にはYouTubeでも交渉の過程をつまびらかにされていた。明らかに球団は分が悪かった」(遊軍記者)

 西武は森が流出した今オフ、外崎修太内野手と4年契約、源田壮亮内野手とは5年契約を結び、流出を阻止した。生え抜き選手を好待遇する球団への脱皮を図りつつあった最中だっただけに、余計にタイミングが悪かった。

「球団は外崎、源田には好条件を与え、平良には希望のポジションに挑戦する権利さえ認めないのかとの批判を警戒した。いずれ平良がメジャーに行くにしても球団は最大限バックアップし、快く送り出したとの構図に持っていきたい。来季も無理やりリリーフをさせればパワハラのような印象を残しかねない。親会社の意向も働いたようで、(1度目の交渉後に)急きょ現場と擦り合わせた」(西武球団関係者)

 ただし、渡辺GMも先発では実績が皆無の平良に対し、無条件で開幕ローテを確約したわけではない。キャンプ、オープン戦で競争を勝ち抜く“新戦力”同様のノルマを課した。

 球界では千賀滉大(ソフトバンク)、山本由伸(オリックス)がリリーフから先発に転向し、花開いた前例がある。平良もケチの付けようがない好結果で先発枠を勝ち取れば、チームはリリーフ陣の再編が急務となる。松井稼頭央新監督は船出から、森流出を受けての正捕手の確立とともに難題を抱えた。

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