金正恩「娘のお披露目」は「斬首作戦」へのおびえからか? 残りの子供はいまだ謎のまま
極端な男尊女卑社会
「むしろ逆でしょう。後継者ではないからこそ、隠す必要がないのです」
そう分析するのは、コリア国際研究所の朴斗鎮(パクトゥジン)所長。
「極端な男尊女卑社会の北朝鮮で、女性のトップなど考えられない。兄の正男(ジョンナム)さえ葬った正恩が、自分より優秀と評される妹の与正(ヨジョン)は重用しています。女性だから寝首を掻かれる心配をしないで済むというわけです」
残る2人の子は性別も公表されていないが、後継者は男子のはずというのが朴所長の見立てだ。ではなぜ、娘をお披露目したのか。
「大量破壊兵器をあえて子連れで視察することで、“自分には胆力がある”“アメリカなど恐くない”という余裕を見せたかったのでは。でもそれは、斬首作戦に対する恐怖の裏返しに過ぎません」(同)
核には核で対抗する、と嘯(うそぶ)く北朝鮮。恐怖を恐怖で覆い隠す愚行は、まだまだ続きそうだ。
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