“高額レアカード”架空取引で「トレカ販売会社社長」横領疑惑 背景に「1枚数十万レアではないというブーム過熱」

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 法人税約4500万円を脱税したとして、東京国税局は、トレーディングカード販売会社「カードラボ」、そして前社長の西浦恵一郎氏(47)を、法人税法違反で東京地検に刑事告発した。西浦氏は既に社長を解任されており、カードラボ社は、西浦氏の背任・横領行為について刑事告訴する方針という。西浦氏は、トレーディングカードの取引をでっち上げ、その支払金を横領したというが、トレーディングカードとは、単純に集めたり、カードゲームに使ったりする、いうなれば、子供のおもちゃ。だが……。

右肩上がり

 社会部記者が振り返る。

「カードラボ社は2004年に設立された、大手アニメグッズチェーン『アニメイト』のグループ会社です。トレーディングカードの買い取り、販売がメインで、西浦前社長は16年から社長に就任しました。トレカ業界自体、ここ数年堅調に伸びていて、コロナ禍の巣ごもり需要も相まって、昨年度の市場規模は1782億円と、2012年の2倍となっています。カードラボ社もこの好景気の波に乗り、西浦氏が社長に就任した2016年は売上高26億円だったのが、2021年の10月期には45億円まで伸ばしていました」

 実はトレカ業界、右肩上がりの世界だったのだ。さて肝心の、トレカを使った西浦氏の“錬金術”はというと、

「西浦氏は、架空の請求書や領収書を作成し、『トレカの購入代金』だとして、“購入元“という知人の口座に代金を支払うように経理担当者に命じました。しかし、実際はトレカを買っておらず、その知人には手数料として数パーセントの金を支払い、残りは自分の懐に入れていたというわけです。横領した金はワインや飲食代に使われていたそうです。横領額は2億5000万円にものぼるといわれています」

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