「高1のとき相手の3年生に殴りかかり退場」 森保監督の実父が語る知られざる素顔

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 ドイツ戦の「ドーハの歓喜」で、采配も力も神業のようにたたえられた森保ジャパン。それがコスタリカに敗れると、手のひらを返して酷評される。そんな天国と地獄を同時に味わう場がW杯なのだろう。そこに挑んだ監督の実像については、実父が語ってくれた。

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「勝てば官軍、負ければ賊軍」とは、よく言ったものである。11月23日、初戦で格上のドイツを相手に、逆転で劇的な勝利を挙げると、森保一監督(54)が見せた後半の大胆な采配は、神業であったかのように称賛された。アジア最終予選では解任論が噴出したのと同じ監督であるなど、到底信じられないほどだった。

 しかし27日、多くの人が勝てると踏んでいたコスタリカに負けると、一転して批判を浴びる。「先発メンバーを5人も入れ替えるべきだっただろうか」「三笘や伊藤のような攻撃的カードを、なぜ早く切らなかったのか」といった具合だが、敗者に対する手のひら返しは世の常で、しょせん、官軍と賊軍は紙一重なのである。

スタッフも「森保監督が怒ったのを見たことがない」

 とはいえ、結果がどうであれ、日本代表チームが森保カラーに染められていることには違いない。日本代表の戦いの総括は、森保監督を知るところからしか始まるまい。カタール現地で取材する記者が言う。

「ドイツ戦の前には選手みんなが“我慢強く”と言っていましたが、これは森保監督の言葉。監督の話が選手に広まるのは、それだけ監督の影響力が強いからです。ドイツに勝利後、監督はマスコミの前で“一喜一憂しすぎない”と引き締めていましたが、選手たちも“一喜一憂しない”“次が大事”と言っていました」

 別の記者も言う。

「トゲがない吉田麻也がキャプテンのギスギスしないチームも、森保監督が意図した通りでしょう。歴代の日本代表チームは毎回、監督と選手、あるいは選手間の対立が問題になりました。ジーコのときは海外組と国内組が対立、ハリルホジッチのときは、本田圭佑らが監督解任を協会に直訴しました。こうしたことを反省してチーム作りを進め、和やかな雰囲気になったのでしょう。スタッフも森保監督が怒ったのを見たことがないそうです」

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