【日本代表】次に戦う「コスタリカ」の現状 脅威は身長196センチのケンダル・ワストン

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要注意のセットプレー

 前半だけで3失点。ようやく後半になり5BKにして守備陣の人数を増やしつつ、前線のMFダニ・オルモ(パリSG)やMFフェラン・トーレス(バルセロナ)らがポジションを下げてパスを受けに行くと、最終ラインの選手もマンマークでつくなど工夫は見られた。

 それでもスペインの猛攻をストップすることはできず、18歳のMFガビ(バルセロナ)に同国のW杯最年少ゴールを決められるなど4失点で0-7の大敗を喫した。

 試合中のスペインのボール支配率は73パーセントを超え、コスタリカのシュートとコーナーキックはゼロ。

 頼みの綱であり、ニュージーランド戦でも決勝点を決めた30歳のFWジョエル・キャンベル(レオン)もここまで劣勢の試合では存在感をまったく発揮できずにピッチを後にした。

 そんな試合であえて日本の脅威を探すとすれば、交代出場したCBケンダル・ワストン(サプリサ)の196センチという長身くらいか。セットプレー以外に点を取るビジョンを感じられないコスタリカでもあった。

 ただ、24日の取材に応じた長友佑都(FC東京)は、「まずは勝点3をしっかり取る。(得失点差で3すくみの状態を想定したらという質問に)大量点を狙うと足元をすくわれかねないので、まずは勝点3を取りにいく」と気を引き締めつつ、「僕たちベテランのいる意義、価値が試されていると思う」とコスタリカ戦への抱負を語った。

 そしてドイツ戦では同点弾を決めた堂安律(フライブルク)も、「結果だけ見れば0-7で、メンタルやられて弱気になっていれば日本が有利と言うが、ワールドカップで諦める選手はいない」と、何が起こるかわからないW杯の怖さに警鐘を鳴らしていた。

六川亨(ろくかわ・とおる)
1957年、東京都生まれ。法政大学卒。「サッカーダイジェスト」の記者・編集長としてW杯、EURO、南米選手権などを取材。その後「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。

デイリー新潮編集部

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